もっこう (木香)
学名 |
Aucklandia costus (Dolomiaea costus, Saussurea costus,
A.lappa, S.lappa) |
日本名 |
モッコウ |
科名(日本名) |
キク科 |
日本語別名 |
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漢名 |
雲木香(ウンボクコウ,yúnmùxiāng) |
科名(漢名) |
菊(キク,jú)科 |
漢語別名 |
木香(ボクコウ,mùxiāng,もっこう)、靑木香、廣木香 |
英名 |
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辨 |
Aucklandia(雲木香 yúnmùxiāng 屬)には、次のものがある。
〔Dolomiaea(川木香属)に包含することがある〕
モッコウ(インドモッコウ) A. costus(Dolomiaea costus, Saussurea costus,
A.lappa, S.lappa;雲木香・木香・廣木香・靑木香草)
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キク科 Asteraceae(菊 jú 科)の植物については、キク科を見よ。 |
訓 |
李時珍『本草綱目』木香に〔以下、{}内は嶋田〕、「木香{モッコウ}は、{木の香とはいうが}草類なり。本との名は蜜香、其の香気 蜜の如きに因む。{ところで、木本である}沈香{ジンコウ}の中に蜜香有るに縁り、遂に訛って{ジンコウを}木香と為すのみ。昔人 之{モッコウ}を靑木香と謂う。後人 馬兜鈴{ウマノスズクサ}の根を呼びて靑木香と為すに因り、乃ち此{モッコウ}を呼びて南木香・廣木香と為し、以て之を別つ。今人 又た一種の薔薇{モッコウバラ}を呼びて木香と為す。愈々真を乱せり」と。
今日の漢名を雲木香というのは、雲南で栽培されることから。廣木香は、昔インドから廣東経由で輸入したことから。
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説 |
カシミールに分布、廣西・四川・貴州・雲南では栽培。 |
誌 |
中国では、次のような植物の根を木香(ボクコウ,mùxiāng,もっこう)と呼び薬用にする(〇印は正品)。『全國中草藥匯編 上』 pp.153-154 『(修訂)中葯志 』I/76-82
〇モッコウ Aucklandia costus(Dolomiaea costus;雲木香・廣木香)
Dolomiaea berardioidea(Vladimiria berardioidea, Saussurea edulis
var.berardioidea;厚葉木香)
Dolomiaea edulis(Vladimiria edulis;菜木香)
Dolomiaea forrestii(D.denticulata, Vladimiria denticulata, V.forrestii;
膜緣川木香・越西木香)
Dolomiaea souliei(Vladimiria souliei, Jurinea souliei;川木香)
ウマノスズクサ Aristolochia debilis(馬兜鈴・靑木香)
オオグルマ Inula helenium(土木香・靑木香)
『中薬志Ⅰ』pp.107-114・『全国中草薬匯編』・『中薬大辞典』などによれば、今日の木香には次のようなものがある。
雲木香(廣木香)
モッコウ Aucklandia costus(A.lappa, Saussurea lappa)
越雋木香(越西木香)
Dolomiaea forrestii(越西木香)ほか、幾つかの同属植物
川木香
Dolomiaea souliei(川木香)
靑木香
ウマノスズクサ Aristolochia debilis(馬兜鈴)ほか、幾つかの同属植物
Dolomiaea edulis(菜木香)ほか、幾つかの同属植物
土木香
オオグルマ Inula helenium(土木香)
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日本では、生薬モッコウ(木香)は モッコウの根である(第十八改正日本薬局方)。 |
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